ご挨拶

共同研究センター長からのご挨拶

 平成31年4月に新たに設置されました「ヒトレトロウイルス学共同研究センター」の初代センター長を拝命致しました,鹿児島大学理事(研究・国際担当)の馬場より,ご挨拶を申し上げます。当共同研究センターの前身は熊本大学エイズ学研究センターと鹿児島大学難治ウイルス病態制御研究センターであり,それぞれのセンターが歩んできたこれまでの道のりや特徴などにつきましては,熊本大学および鹿児島大学の両キャンパス長からのご挨拶の中で詳しく述べておりますので,そちらをご覧いただければと存じます。
 熊本大学エイズ学研究センターと鹿児島大学難治ウイルス病態制御研究センターでは,これまで,感染者の体内から排除が困難であり,逆転写酵素を有するヒトレトロウイルスについて研究して参りましたことから,研究の分野や方向性が非常に近いこと,一方で研究の強みがそれぞれで異なるという特徴を有しておりました。また,両センター間は九州新幹線の利用で1時間程度と,首都圏では通勤範囲内と言って良い近距離にあることから,2つのセンターを統合し,運営一体化を図ることの意義は大きいと考えました。そこで,平成29年の夏に私から熊本大学の原田学長に対し,両センターの統合構想について打診するとともに,それを契機にこれまで両大学で共同研究センター設置に向けた準備を進めて参りました。
 今回,「ヒトレトロウイルス学共同研究センター」のような,異なる国立大学の枠を越えた共同研究センターの設置は全国でも初めての試みであり,これまでに他大学の例はありません。これまでの両センターのような小規模組織では,人事の停滞やそれに伴う次世代の研究者育成が遅れることは避けられず,この問題の解決は,単なる2大学間の連携協定や分室の設置だけでは,極めて困難であると思われます。本事業により,両センターが大学の枠を越えて統合(共同設置)し,共同研究センターの設置目的に沿った人員の戦略的配置を行うことで,若手研究者の育成と,研究と教育の発展性や継続性の向上について,大いに期待することができるものと思われます。
 皆様におかれましては,新しい共同研究センターに対し,これまで同様のご支援とご指導を頂きますよう,心よりお願い申し上げます。

平成31年4月
ヒトレトロウイルス学共同研究センター
センター長 馬場昌範

熊本大学キャンパス長からのご挨拶

 ヒトレトロウイルス学共同研究センターの母体の一つである,熊本大学エイズ学研究センターは,1997年に日本の大学では初めてのエイズ研究に特化したセンターとして設立されました。熊本大学では,このエイズの原因ウイルスHIV-1に加え,同じヒトレロウイルスである成人T細胞性白血病(ATL)原因ウイルスHTLV-1に関する研究も盛んになされてきました。そしてこれらウイルスに共通するのは,「まだ完治にまで至っていない」という事実です。例えばエイズに関しては,完治したとされる2人目の感染者がこの3月に報告されましたが,大多数の感染者はウイルスを抑えるために一生涯,服薬を強いられているのが現状です。HIV-1感染症が人類にとって脅威であることに何ら変わりはありません。これまで熊本大学キャンパスではワクチン開発を目指した免疫学的な研究,そして鹿児島大学キャンパスでは抗エイズ薬剤の開発が進んできました。本共同研究センターでは,これらの特徴と強みを融合した,HIV-1/エイズの根治を目指した研究を強化して参ります。両キャンパスではHTLV-1やB型肝炎ウイルス(HBV)に関する研究も進んでいることから,HIV-1と同様の研究上の相乗効果を期待しています。これらヒトレトロウイルス研究の推進と同時に,次を担う人材の育成も共同研究センターの今後の重要な役目の一つです。熊本大学キャンパスでは若手レトロウイルス研究者の育成,特に,国際ネットワーク環境下での育成を進めて参ります。
 本共同研究センターは大学の枠を越えた,新たな研究教育連携のモデルケースとして発足するものです。熊本大学キャンパスは鹿児島大学キャンパスと連携してヒトレトロウイルス研究教育拠点を構築し,更にはグローバルネットワークのハブとなることを目指します。そのために日々努力を継続して参ります。皆様のご支援をお願い申し上げます。

平成31年4月
ヒトレトロウイルス学共同研究センター
熊本大学キャンパス長 鈴 伸也

鹿児島大学キャンパス長からのご挨拶

難治ウイルス病態制御研究センターは平成31年4月より熊本大学エイズ学研究センターとともに「ヒトレトロウイルス学共同研究センター」として新しい組織になりましたのでご挨拶させていただきます。
はじめに,「ヒトレトロウイルス学共同研究センター」以前の難治ウイルス病態制御研究センターの沿革について簡単に述べさせていただきます。難治ウイルス病態制御研究センターは,成人T細胞白血病ウイルス(HTLV-1)を中心とし,慢性に経過するウイルス感染症の研究を目的として,平成5年度に医学部附属施設として設置されました。「ヒトレトロウイルス研究分野」,「臓器がんウイルス研究分野」,「分子病理・遺伝子疫学研究分野」の3研究分野体制でのスタートとなりました。平成15年度より大学院医歯学総合研究科附属施設となり,この改組により,3つの研究分野がそれぞれ「抗ウイルス化学療法研究分野」,「分子ウイルス感染研究分野」,「分子病理病態研究分野」に改称するとともに「感染宿主応答研究分野」(その後,「血液・免疫疾患研究分野」に改称)が新たに加わり4つの研究分野体制になりました。平成29年度からは,全学施設へと移行し,桜ヶ丘キャンパスの大学院医歯学総合研究科,鹿児島大学病院のみならず,鹿児島大学の関連研究分野との連携を強化できる全学的研究体制が整いました。平成31年4月より,大学間連系の新しい取り組みとなる「ヒトレトロウイルス学共同研究センター」がスタート致します。
次に,「ヒトレトロウイルス学共同研究センター」鹿児島大学キャンパスについてご紹介させていただきます。分野の構成では,「血液・免疫疾患研究分野」が大学院医歯学総合研究科に移行するのに伴い新たに成人T細胞白血病・リンパ腫(ATL)の基礎研究を担当する分野が新設されます。また,研究成果の社会貢献を推進する目的で新たにトランスレーショナルリサーチ部門が設置されました。新センターの発足を機に「分子病理病態研究分野」,「分子ウイルス感染研究分野」がそれぞれ「神経免疫学分野」,「ウイルス情報テクノロジー研究分野」に改称されます。「抗ウイルス化学療法研究分野」とともに5つの研究分野体制になります。研究面では,ATLやHTLV-1 関連脊髄症(HAM/TSP)の原因となる成人T細胞白血病ウイルス(HTLV-1)と肝癌の原因となるB型肝炎ウイルス(HBV)を中心とした難治性ウイルス疾患の病態解明と新しい診断・治療法の開発に取り組んでまいります。HTLV-1とHBVは熊本大学キャンパスが得意とするHIV-1とともに,逆転写酵素をもち排除困難である共通点があります。従来の研究領域にとらわれない新しい研究分野を創設し,自己満足に終わらない社会貢献につながる研究に取り組んでまいりたいと思います。

平成31年4月
ヒトレトロウイルス学共同研究センター
鹿児島大学キャンパス長 池田正徳

鹿児島大学キャンパス
熊本大学キャンパス
ヒトレトロウイルス学共同研究センター

〒890-8580 鹿児島市郡元1-21-24 ヒトレトロウイルス学共同研究センター
〒890-8544 鹿児島市桜ヶ丘8-35-1 (鹿児島大学キャンパス)
〒860-0811 熊本市中央区本荘2-2-1 (熊本大学キャンパス)

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